2023/04/04 10:00
さあ、四月ですね。
新しく生活を始める人、
何かと区切りだったりする人、
何事もなく月日を重ねる人、
それぞれに始まる四月。
二十四節気では、清明を迎えます。
「清明」とは清浄明潔の略で、
すべてのものが清らかで、
生き生きとしてくるというこの季節。
みなさまにとって、美しい日々でありますように。
四月といえば、エイプリルフール、
日本では四月馬鹿。
エイプリルフールの始まりについては、
フランス、イギリス、ペルシャ、キリスト教などの
諸説があるらしく、その内容については、
真摯に向き合って暮らす日々で、
この日の午前中だけは、
気を許しひとつたけ嘘をつくことが
許されるとという日。
個人的には、
ジョーク好きのイギリスの国営放送BBCが、
真面目に作る嘘の報道番組や、
PR大国アメリカで流される、
宣伝のためのジョークメディアを楽しみにしている。
日本におけるエイプリルフール、四月馬鹿は、
大正時代のころから広まったとのこと。
それまで、江戸の頃までのこの日は、
「不義理の日」。
日頃からお世話になりながら、
ご無沙汰をしている人に、
非礼や不義理を詫びる手紙を
したためる日だったとか。
このほうが腑に落ちる。
もちろん、旧暦、新暦の違いはあるけれど、
昔からそんな季節なんだろうなと思う。
「働かなきゃだめですか?」というテーマで
開催された人間学。
満開の桜の中で語り合った、
たくさんの言葉を思いだしながら、
働いてきた中でも、
たくさんの不義理をしてきたことに気付く。
連絡せず、連絡先すら知らせず、
調べればわかるのにそれもせず、
ご無沙汰どころか、
不義理と非礼を重ねてきたことに。
せめて心のなかだけでも
詫びる気持ちは失うまいと思う。
たくさんの支えがあったからこその今に、
改めて感謝しながら、
過信せず、昂らず、謙虚に驕らず生きていこうと、
心に誓う弥生晦日。
そういえば、四月生まれの弥生さん、
どうしているかしら…。
令和五年 清明を迎える前に。
栗岩稔