令和四年 流しの酒番と呼ばれる今日この頃 | KURIIWA STYLE

2022/06/28 10:00


酒を飲む場、というよりも酒を通じて時間を創っている
その時間の大きな役割として酒があり、

取り巻く音楽と会話の音がある
九段、銀座、日本橋、

今では東京の真ん中で酒の時間を創出している
ジンだけの時間、映画と酒の時間、

服と音楽と酒の時間、酒そのものの時間
次はウイスキーだけの時間があるとか、ないとか……

「流しの酒番」と呼ばれることが増えた
その「流し」をより行動的にするための道具として
今現在、運ぶことが出来るバーカウンターを作ってもらっている
路地裏の小さな酒場での小さな出会いから大きな力を借りて
好き勝手なことを言ったことをカタチにしてもらっている
その名も「Holding Mobile Bar-Counter
それは「流しの酒番」にとって最高の道具になると思う

道具、その手もまた道具
若い頃にこの道を選んだ理由のひとつが

身体ひとつで生きていけること
世界のどの街でもほぼ共通言語と考えているこの技術と扱う酒
それを取り巻く音楽と人、だからこの道を選んだ
日本にいるイメージは持たずに

世界のどこかの街で生きている予定だった
技術と道具と身体ひとつで

言葉が通じなくてもコミュニケーション出来る仕事だと信じていた
酒と技術と心身で出来る仕事だと思っていた

海辺の町から東京か、海辺の町からニューヨークか
どちらかを選べる機会にも恵まれた
国外に出る勇気の無さと少しの安定とたくさんの期待で東京に決めた
日本で一番であろう街で勝てなければ、

どこの街でも勝てないと思った

誰に勝つか、何とか大会で勝つとかそんなことではなくて
目の前の一杯の酒に向き合う自分に勝つことを目指した

六本木、青山、表参道、華やかな街でも仕事をしてきた
酒を通して人に向き合い、その人のための時間を演出してきた
今では、政治、経済、日本の象徴ともいえる東京の街角で
道具と身体ひとつで仕事をしている

先日、長年お世話になっている男性から言葉をいただいた
「やはり、酒場は人ですね。

人が場を作り、そこに人が集まり酒場となる。
栗岩さんがいれば、どんな場も酒場になることを実感しました。」

改めて覚える感謝とともに、

ようやくあの時の想いを実感出来た
留まることのない精進を静かに誓い、

錆びつくことのないように
自身と相棒たちを磨く嬉しい時間

令和四年 流しの酒番と呼ばれる今日この頃